キャンプでの楽しみが焚き火と答えられるキャンパーも多いとは思いますが、天候が悪く思う存分焚き火を楽しめない事も多々あります。
自然の中でのアウトドアだからこその問題ではありますが、今回は悪天候時や冬場に焚き火が楽しめるテントをご紹介致します。
炎の原理を考えよう!
今回のテント中で焚き火を楽しむ場合に考えないといけないのは、焚き火や炎の原理についてです。
焚き火は遠赤外線効果!
寒い季節には焚き火で暖をとる方も多く炎の近くは暖かいですが、炎から少しでも離れると思ったより寒いなと思われる方も多いのではないでしょうか。
実は焚き火の暖かさは遠赤外線効果で炎に近い部分ほど暖かく感じ、更に効果を上げようとすると焚き火の周りに金属製の反射板を設置する事でより暖かく感じます。
ただ、その他にも暖かい場所があるんですが、それは炎の上部ですが炎の上にいたら丸焼きになっちゃいますよねw
気球の原理とは?
それでは何故、炎上部が暖かいかというと、燃焼時に空気が暖められると空気は軽くなり上昇気流が発生するからです。
その原理を利用したのが気球で、温められた空気を気球の風船部で溜め、外気よりも気球内が軽くする事で空に浮く事が出来ます。
炎の上部に熱が放出されますが、その熱をうまくテント内で循環出来ればテント内を暖める事が可能になる訳で、極論をいえば熱が逃げないようにテント内で焚き火をすれば冬でも暖かく焚き火をする事が出来ます。
ようは、昔話に出てくるような囲炉裏を考えた方が早いですね。
テント内での焚き火のリスクを考えよう!
テント内での焚き火は素人から見てもリスクが色々と大きそうには感じますが、何が危険なのでしょうか?
焚き火の炎がテントへ引火する危険性!
真っ先に思い浮かぶ最悪なケースがこれで、この際に問題になるのは焚き火の炎の大きさです。
大きな焚火台だと炎も大きくなり危険ですが、ソロサイズの焚火台やソロ二次燃焼ストーブなどは炎も小さく、テント内に強風が吹きこまない限り炎は大きくなりません。
⇩ソロ用焚火台の記事です⇩
また、燃え広がる可能性を追求していくと、テント素材のナイロン&ポリエステル生地で危険性が高く、最低でもポリコットンのTC素材やオールコットンが望ましいです。
そして、先ほども説明した通り焚火では上昇気流が発生し、熱が上部に放出するので高さのあるテントほど安全といえるでしょう。
焚き火の一酸化炭素の危険性!
一酸化炭素は無味無臭でテント内焚き火やストーブでも一酸化炭素中毒の危険性はついて回ります。
吸排気の換気量を考えずに一方向だけ換気口を開けても吹き溜まりができて、一酸化炭素中毒の危険性があるので、吸気と排気の空気の流れをキチンと考えましょう。
サステイナ
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また、保険的に一酸化炭素チェッカーを用意しておくと安心できます。
TY Factory
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我が家も雪中キャンプでは必ず持参し、先日初めてチェッカーが鳴り響き難を逃れましたよ。
⇩そのときの雪中キャンプの記事です⇩
炭や薪の飛び火や煙の危険性!
テントへの引火で特に危険のが焚き火の際の飛び火で、燃えにくい素材のテントを使用したところで、飛び火があるとテントに穴が空いてしまい、最悪の場合は引火する事もあります。
また、燃焼時の煙も問題になりますが、これらは乾燥した木材や炭を使うと解決出来ますよ。
そもそも、何故「バチッ!」と火の粉が飛んだり爆ぜたりするのかというと、これは水蒸気爆発で木の中の水分が外側から炎により急速に加熱されると過熱水蒸気になり逃げる隙がなくなるので木の組織を破壊して破裂するんです。
ですから、飛び火を起こさないようにするためには、しっかりと乾燥した薪(含水率15%以下)や成型炭を使用するようにしましょう。
薪に関しては火持ちの良く樹脂も少ない広葉樹を使用する方が煤や煙が少なく、テント内で焚き火の際には最適です。
テント内での焚き火リスクを軽減しよう!
上記で説明した3つの危険性を理解し、注意を払ってテント内での焚火ならある程度は安全という事がわかりました。
まとめると、高さがある難燃素材テントで、小型焚火台を使い換気を行い乾燥した薪を使用する事でリスクを軽減する事が出来るという事です。。
テントの下で焚き火が出来るテント4選!
テントの下で焚き火が出来るテントを紹介していきましょう。
DOD レンコンテント 2L
実は今回のタイトルにバッチリのテントがDODのレンコンテントです。
風が強いと焚き火自体が出来なくなりますが、このレンコンはそんな冬キャンプの焚き火に特化したワンポールテントです。
テント上部に360度配置した大きな窓を調整次第で焚き火の煙を排出し、温かい空気は身体の周辺から逃げにくい様に設計しています 。
素材もポリコットン(ポリエステル65%、綿35%)を利用し、燃えにくい素材なのが嬉しいですよね。
テンマクデザイン サーカスTC DX
テンマクデザインのサーカスシリーズは高さもあるので小型焚火台であれば、テント下でも焚き火が行えます。
その中でも、サイドフラップが装備されているサーカスTCDXなら、簡単に屋根を作れて雨の日などには焚き火を楽しんでいます。
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また、ダブルファスナーで今後はトリプルファスナーの新型なら、薪ストーブもインストールできるので冬場のキャンプにも最適です。
⇩テンマクデザイン サーカスTCDXのレビュー記事です⇩
バンドック ソロベース
TC素材のパップテントで人気なのがバンドック ソロベースで、そもそもキャノピーを跳ね上げた下で焚き火を楽しむ事が十分可能です。
軍幕は通風性も高く一酸化炭素中毒の心配も少ないですが、高さが低いので使用する焚火台はソロ用でかまど型だと風の影響も少なく安全です。
ナチュラム PayPayモール店
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またテント下で焚き火をする場合は、風向きを考えてテントを設営する事で煙の影響も受けませんよ。
⇩バンドック ソロベースのレビュー記事です⇩
スノーピーク ヘキサイーズ1
スノーピークのヘキサイーズ1は素材はポリエステル素材ではありますが、テントというよりもタープにインナーが付属しているような形状です。
また、先端部にいくにつれて高さもあり、テント部分が絞られている形状なので焚き火に火の粉の影響も受けにくく雨の日でも焚き火が楽しめます。
ヒマラヤ PayPayモール店
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ただ、ヘキサイーズの形状的に風には弱いので、強風時の焚き火は控えるようにした方が無難です。
⇩スノーピーク ヘキサイーズ1のレビュー記事です⇩
雨のキャンプでも焚き火を楽しもう!
今回は天候が悪いときでも焚き火の楽しめるテントを考えてみましたが、ポイントはテントの生地素材と通気性です。
また、テント内での焚き火は危険性もありますが、適切な方法を考えて自己責任で楽しむ分には問題はありませんが周りの状況も十分に配慮しましょう。
雨や雪でのキャンプはテント内に籠りがちになりますが、せっかくのキャンプですから雨の日でも焚き火を楽しんでみてはいかがでしょうか。